職業詳細
小学生の「なりたい職業ランキング」でも上位に入ることが多い漫画家。また、日本の漫画は海外でも注目を集めていて、年齢や性別、国籍問わずファンができる時代だ。自分の作ったストーリーや描いた絵が、日本はもとより、世界中の人を笑わせたり感動させたりできるところにやりがいを感じる人は多い。
人気が出るとアニメ化や実写化されることもある。そうなると知名度のほか、収入も大きく膨らむことになる。
作品発表の場は漫画雑誌やWEB上での連載のほか、最近では電子書籍も増えてきている。漫画雑誌の場合には、それまでの単行本の売れ行きによって新連載ができるかどうか変わってくる。漫画は1人で書くものではなく、編集担当者とともに作品の方向性を決めていく。また、作画についても複数のアシスタントの協力を得て進めていく。連載が始まると出版社の編集担当者は、ネームの打ち合わせでアイデアを出してくれるほか、必要に応じて資料を集めてきて提供してくれる。
漫画家の足掛かりとして、まずアシスタントを目指すのが一般的だ。アシスタントを募集している漫画家に応募するのがいいだろう。中には、出版社の契約社員として雇われているアシスタントもいる。いずれにせよ、ベテランアシスタントの需要は多く、正社員と同様の待遇を受けている人も少なくはない。
キャリアステップと年収イメージ
1~2年目:アシスタント
駆け出しのアシスタント時期は、時給で働くことが一般的。消しゴム掛けから背景の書き込みまで分業されていて、腕や作業スピードが上がるにつれて重要な部分を任される現場が多い。アシスタント職で原稿作成のノウハウを学びながら、自分の作品を描き、売り込みや賞への応募をすることになる。
年収イメージ : 300万円~500万円前後

3~5年目:アシスタント or 新人漫画家
デビュー後も軌道に乗るまではアシスタントを続ける人もいる。うまくいけば最初の単行本が出るころだろう。また自分で作品を作るよりも、収入が安定しやすい専業アシスタントの道を選ぶ人もいる。
年収イメージ : 400万円~800万円前後

6~10年目:漫画家
単行本の出版数もファンの数も増え、執筆活動のほかにサイン会や講演などを頼まれることが増える。自分がアシスタントを使う立場になり、売り込みをしなくても執筆依頼が来ることも。
年収イメージ : 500万円~1000万円前後

11年目以降:中堅~ベテラン漫画家
自分が雇ってきたアシスタントたちもデビューを果たし、漫画家としての地位や作風も安定する。過去の作品がアニメ化や実写化されて、新しいファンが増え、メディアへの露出も増える人もいる。