「ゲーム業界で働く」を知ろう!Cygamesと特別コラボオープンキャンパスを実施
バンタンゲームアカデミーでは現在、当校の魅力を届けるオープンキャンパスを開催しています。2025年6月29日には、数多くの人気ゲームを生み出している株式会社Cygamesの山邉純さんが来校。ゲーム業界での活躍を目指す皆さんの参考になる話を聞かせていただきました。
皆さんがプレイしたことのあるゲームもあるかも?
株式会社Cygames(以下、Cygames)は2011年に設立。以来、『GRANBLUE FANTASY』シリーズ、『シャドウバース』シリーズ、『ウマ娘 プリティーダービー』シリーズなど数々の人気ゲーム作品を生み出しています。
今回、来校した山邉純さんは、同社のデザイナー本部の副本部長。実は、エンジニアとしての経験を持つ人でもあります。
働く前に、まずゲーム業界を知ろう!
)働く前に、まずゲーム業界を知ろう!
ひと口に「ゲーム業界」といっても、会社や職種はさまざま。まずは、どのような仕事があり、どのような業界なのかを知ることが大切です。
そこで、山邉さんはゲームの企画から販売・運用まで流れを説明。その後に企画、デザイン、プロデューサー、プロジェクトマネージャー、ディレクターなどの職種を紹介しました。どの職種にも求められるのは、「ゲームが好きなこと」と「多職種と一緒に働くことから人と協力できること」の2つ。やはり、ゲーム業界でもコミュニケーション能力は必要なのですね。
続いては気になる業界事情です。ゲーム業界と聞くと、残業が多いイメージもあるのではないでしょうか? ところが働き方改革により、ゲーム業界の労働環境は改善されています。Cygamesでも1日1時間に満たない 程度だといいます。働き方に不安を抱いていた人も、これを聞いて安心できたのではないでしょうか。
また、Cygamesに新卒で入社する人の半分は専門学校卒業で、芸術・美術大学卒業が続きます。大切なのは「どの学校を卒業したか」ではなく、「どのような技術があるか」だといいます。
学生時代に頑張るべきことは?
在学中に技術を磨くことが大切だということはわかりました。では、学生時代に何をどう頑張ればいいのでしょうか? そこで山邉さんは、Cygamesの社員から回収したアンケートを発表。すると、どの職種の人も「熱中できることを大切にする」「インプットする癖を付ける」「基礎的な分野は日々鍛錬しよう」の3つを大切にしていることがわかりました。授業に参加し、課題を提出するだけで満足せず、自分の興味のあることは、とことん突き詰めることが成長への近道かもしれません。
(小見出し)参加者の質問にも答えていただきました!
Q 高校での勉強に意義を感じられない。ゲーム制作に役立つのか
A 学校で学ぶ基礎的なことは、社会に出たときの共通言語と考えることが大切です。社会に出ると、学校で習ったことを前提に会話が始まります。いい成績を取ることを目標にするというよりは、常識を学ぶつもりで勉強するといいと思います。
Q インプットするべきおすすめの作品は
A 今は世界情勢が不安定で、気落ちしやすいですよね。そんなときこそ、自分が身近に感じるコンテンツの存在が重要です。歳を重ねるにつれ、身近に感じるコンテンツは減りますが、若いころに好きだったものは自分を鼓舞し続けてくれます。ですから、自分が心から好きと思えるコンテンツを探し、大切にしてください。
Q 今はただゲームを楽しんでいるだけ。インプットをするための正しい姿勢は
若いときに、いちユーザーとして夢中でプレイした経験は、あとあと効いてきます。作り手になったときに、自分の経験を振り返って「面白い」を体系的に説明できるからです。今は、ゲームコンテンツそのものを理解できる環境を構築している最中。熱中しているものが現時点であるのは大きいと思います。
Q 社会に出た後の空いている時間はゲームに熱中してもいいのか。折り合いの付け方は
「熱中しすぎる」というのはクリエイターの性質の1つです。ゲーム制作を進めると、たくさんの課題に突き当たります。そして、その中には熱中できないと解決できない課題もある。だから、熱中して時間を費やすことは、裏を返すとよい傾向のように感じます。
参加者の持ち込んだ 作品批評も行ってもらいました
最後に、参加者が持ち込んだ3作品の批評をしていただきました。作品はどれもカラーのキャラクターイラスト。山邉さんはそれぞれの作品を褒め、「何を描きたかったのか」を推測し、改善点を挙げていきます。
「もし私の推測が間違っていたら『自分の意図通りに作品を見てもらうためにはどうしたらいいか』を考えるといいでしょう。また、人物を描く場合、身長、体重、年齢を設定し、客観的な数値を基に描くと、見る人に誤解を与えずに済みます」
丁寧な批評と具体的なアドバイスは、今後の制作に役立ちそうですね!
山邉さん、参加者の皆さん、ご来校ありがとうございました!
イベントの始まりから終了まで、優しい口調と丁寧な説明でお話をしてくださった山邉さん。「ゲーム業界、それ以外を目指す人に有意義な時間になっていたら幸いです」と参加者にエールを送り、イベントが終了しました。山邉さんの業界経験に基づく話は、皆さんの刺激にもなったと信じています。
バンタンゲームアカデミーでは引き続き、皆さんの進路決めの参考になるイベントを提供していきます。来春、一緒に勉強できることを楽しみにしています!