【オープンキャンパス】26年4月に「謎解きクリエイター専攻」開講!バンタンゲームアカデミー名誉アカデミー長・松丸亮吾さん特別授業をレポート!
2026年4月よりバンタンゲームアカデミーにおいて、日本初の「謎解きクリエイター専攻」を開講します!
今回は入学検討者様向けに開催されたイベントをレポート。
「リドラの松丸亮吾です。よろしくお願いします!」
司会・進行は、お笑い芸人・ヴェートーベンさん!
―― トークショーは、普段されていますか?
松丸さん(以下同)「やらせていただいています。講演会もなんですけど、謎解きは土地ごとに盛り上がり方、ノリが違うんですよ。答え合わせをするとき、東京は『あー!』と納得する感じ、大阪は間違えても『アハハ!!』と笑いが起こり、一緒に楽しむぞ!という感じがあります」
―― 松丸さん、腹筋のロケにも挑戦されていますよね。
「腹筋に絡めて話すと、僕はゲームがすごく好きなのですが、ゲームの攻略法は腹筋を鍛えるときの考え方に近いです。例えば、練習のフォームを変えて自分にいちばん合ったやり方を見つけたりします。“前提”を変えて否定するのがポイントです。僕自身も芸能界に入りたてのとき、人前で喋ることに緊張しましたが、練習してオファーをいただくようになりました。今は苦手なことでも、ずっと苦手とは限りません」とメッセージ。
【1. バンタンゲームアカデミー名誉アカデミー長に就任!】
―― 名誉アカデミー長に就任されましたね。どういった経緯ですか?
「今、戦略や嗜好性が問われるゲームが増えています。これからゲームを語るうえで、ゲームクリエイターが謎解きへの理解をもっていたほうがいいだろう、ということでできたのが謎解きクリエイター専攻。お話をいただいたときはビックリしました」
―― 「謎解き」は年齢など関係なくできるのはいいですよね。
「AIにクイズを出題すると解けますが、謎解きは解けないんです。同じ問題がネットになければ解き方がわからないんです。見た目がこの問題に似ているなといって答えを書きますが、見た目が似ていてもAIには解けません」
ヴェートーベン青井さん「謎解きはひらめき、クイズは知識なんですね」
ヴェートーベン久保さん「これまで謎解きの問題を解いてみましたが、全然分からなかったです……!」
松丸さん「脳に関しては、いつからでも鍛え直せるという研究結果があるそうです。だから、『年だからできない』と諦めてしまうと、脳のパフォーマンスが悪化するそう。なので、自分はすごいと思うように意識していました。『実績ができてから自信がある』では遅いんです。自信過剰な方がクリエイターは成功すると思います!最初は、自信だけでも自分を錯覚させたほうがいいです」
―― そうは言っても、SNSの時代だから批判もあります。どう乗り越えますか。
「悪口を書かれた場合は、投稿者のプロフィールに飛びます。悪いことばっかり言う人の投稿は気にしなくていいです!でも真っ当な批判なら、それは聞くべきです。実は、悪いところばかり見る人は、悪いことは避けられても良いものはつくりづらいです。なので、映画・アニメなどすべてのエンタメで、良いところを探す癖をつけてほしいです!」
【2. サークル時代の「名刺」がキッカケで、エンタメ業界へ】
―― 松丸さんが、エンタメの仕事に入ったキッカケは。
「実は名刺なんです!大学サークルで、謎解きイベントの制作をやっていました。僕の名刺って、裏に謎解きが書いてあるんです。イベントにいらした『今夜はナゾトレ』演出の人が、後日、感動して『この問題は番組になります。コーナーを作りましょう』とメールを送ってくれました。10年前に始まった企画が、今でも続いています!」
―― エンタメ業界はどんな世界なのでしょうか?
「とにかく作ることに際限がない世界です。締め切りがあるから、最大値のアウトプットを出そうと努力します。いわば、ずっと青春のような世界です」
―― 「謎解き作り」と「ゲーム制作」に共通点はありますか。
「ゲーム業界において感じるのは、年を取らない人が多い印象です。好きなことを続けているので、60代の人も実年齢から-10歳、-20歳に見えます。文化祭の感覚がずーっと続いているような感覚で、そういった意味でもエンタメ業界は素敵な仕事だと思います」
―― そこの一歩を踏み出す勇気があれば一生楽しくなる可能性がありますね。
「ゲーム業界は上向き傾向です。例えば、中東地域では石油が今後100年ほど採掘できなくなるそうです。オイルマネーの次のターゲットはe-sportsやゲームです。そう考えると100年後も明るく、ゲーム業界はいい選択肢だと思います。クリエイティブ業界も実力社会になり、大手企業の面接さえ突破すれば、ずっと業界にいられるという図式ではなくなってきています。かつては大手企業に入社しなければゲームを開発できませんが、今はオンラインストアにあげたバンタンゲームアカデミー生の作品が、世界的にヒットする可能性も十分にあります!」
【3. 謎解きを作問するときに、重要なポイントは?】
ここからは、「謎解き」にチャレンジ!モニターに映し出されたのはこちらの謎解き。
受講生「8です。九九で考えて、2×4=8だと思いました」
松丸さん「正解です!本題はここからです。もう1つ答えがあります。それは何でしょうか?」
THINKING TIME……!そして、受講生が導き出した答えは「6」!
松丸さん「先ほどは九九でしたが、大局で見えてくるのは画数です。数えてみると……どれも画数を表しています!
謎解きにおいて、市場価値が低い問題を『ベタ問』と呼びます。AIでも解けたり、『解いたことがあるから解けた』問題は良くないとされます。発想の起点は、『九九を解いた人が解けない問題を作りたいな』です。1×1から9×9まで書き出し、答えと画数が同じワードを見つけるようにすべて書き出しました。ちなみに、九九の中で掛け算の答えと画数が一致するのは、獅子、死後、語録しかありません」
―― 松丸さんみたいな人も地道に考えているんですね!
松丸さん「もちろんです。一回見つけたら僕の発明です!ポイントは、いちばん最初に何をするか決めていることです。市場を分析して九九に見えて、九九じゃない問題を実装すること。プレイヤーがビックリする要素を最初におくことが大切です」
【4. エンタメを作る仕事ってどんな面白さがあるのでしょうか】
―― エンタメを作る面白さは?
「謎解きが世に出た瞬間がいちばん楽しいです。お客さんのリアクションが原動力になり、次の作品を作ろうとなるのがエンタメの面白さです。ちなみに、エンタメで売れるものには、必ずルールがあります。世の中の売れたゲームは、『うわっ、上手い』という仕掛けがあります。作品を作るうえで大切なのは、『悪いところメモ』ではなく『良いところメモ』。良い部分を分析することが、次のヒットを生み出すために必要です!」
ちなみに、松丸さんが特に影響を受けたゲームは『流星のロックマン』シリーズで、「主人公が陰キャなので応援したくなる」そう!
【5. 謎解きチャレンジpart2!SNSの作問は人に言いたくなるような仕掛けを】
謎解き2問目は、松丸さんがXにも投稿した、こちらの問題!
Switch 2の当選結果を謎解きに仕立てました!
空欄に入るものは……上左から下に「ひらく」「むせん」、それぞれの対義語は「とじる」「ゆうせん」、順に虫食いを埋めていくと、「とうせん」、その反対語は「らくせん」に!
松丸さん「ポストには、たくさんこだわりがあります!SNSの作問はいつでもスキップすることができるので、そもそも解けなきゃ意味がありません。人は自分が気づいたことは、誰かにシェアしたくなります。なので、あえて僕からは言わず、解く人に気づいてもらうことで拡散力が上がることがあります」
世の中には、エンタメに昇華できることが多いと松丸さん。「しんどいこと、面白くないこともありますがどんなこともポジティブに変換できます。世の中は良いもので溢れているので、良さだけで勝負しても勝てない時代です。良さだけでなく、ツッコミたくなる要素をスパイスとしてプラスするといい。これからクリエイターになる人は『これってツッコミやすいかな?』を意識して作ってみてください」
―― 最後に、今後新たに挑戦したいことは?
「会社としての目標は、武道館で謎解きのイベントをしたいです!」
【6. 受講生からの質問タイム!】
イベント終盤には、受講生からの質問に答えます。
―― ゲーム制作に興味があり、プランナーを目指しています。謎解きも作っているのですが、一人よがりな謎解きになってしまっています。
松丸さん「問題を作って、誰かに見せて意見をもらうことが大事です。作って、投げて、を繰り返すのがクリエイティブだと思ってください。ビハインドではなく、今からたくさんインプットすれば30歳、40歳で大成することもできます!」
―― 松丸さんに憧れて、学校でクイズ研究会に入りました。普段、松丸さんが意識していることはありますか?
「僕は、憧れよりも“自分にしかない自分だけの席”を作ることが大事だと思っています。自分の中で決まりがあって、それは『自分が作るものをクイズと形容しない』こと。なぜなら、謎解きとクイズは別ものだから。クイズには知識が必要で、謎解きには「ひらめき」が必要、似て非なるものなんです!」
―― 28歳です。謎解き業界を目指すうえで「こういう視点があるといい」ものがあれば聞きたいです!
「世の中を分析して、未来予知が楽しい人は向いていると思います。ヒトを楽しませるのが楽しい人ほどエンタメの世界は天職です」とエールを送りました。
26年4月に、いよいよ「謎解きクリエイター専攻」が開講します!
興味のある人は、ぜひオープンキャンパスにいらしてください!
【PROFILE】
TV番組・イベント・舞台など、様々なメディアで一大ブームを巻き起こしている「謎解き」の仕掛け人。2019年に謎解き制作会社RIDDLERを立ち上げ、自身の監修した謎解き書籍は累計200万部を突破するベストセラーに。
ヨーロッパで開催された脱出ゲーム世界大会「World Escape Room Championship 2023」に出場して優勝。2024年12月には「リドラの謎解きスタジオ 池袋店」をオープンさせ、謎解きが楽しめる施設の展開にも力を入れている。