【特別授業】「VALORANT」VALORANT Challengers Japan公式キャスターRetloff講師が、選抜メンバーにアドバイス。一気にレベルを上げるためのポイントとは?

スクールライフ
イベント
学生インタビュー
東京校
プロゲーマー・動画クリエイター専攻【3年制】

バンタンゲームアカデミーは、業界をリードするプロフェッショナルから指導を受けることができます。今回選抜メンバーを指導するのは、Retloff講師。「VALORANT」のVALORANT Challengers Japan公式キャスターとして解説とアナリストを担当しています。

eスポーツ専攻で学ぶ高等部、専門部から選抜された各5名の在校生(以下メンバーと表記)が受講します!ランクのイモータル1(※上位ランクのうちのひとつ)以上が応募でき、その中で「トライアウト」と呼ばれる試験を実施しました。

授業では、5対5のカスタムマッチ(※不特定多数のプレイヤーではなく、招待された特定のプレイヤーだけで対戦できる機能)をプレイし、講師がアドバイスを行う実践的な方法です!

【基本ルール】「VALORANT」は、5対5のチーム対戦で、攻撃側(アタッカー)と防衛側(ディフェンダー)に分かれます。攻撃側の勝利条件はサイトと呼ばれるエリアを制圧し、スパイク(爆弾)を設置する、または敵を全滅させる。防衛側は、爆弾を設置させない、または設置されたスパイクを解除する、または敵を全滅させる。
・サイト:攻撃側が制圧を目指す目的地。防衛側が守るエリア
・メイン:攻撃側の主な侵攻ルート
・ミッド:マップの中央にある通路やエリア

前半は、前回の授業で行った練習試合の映像を流し、マップに矢印を書きこんで解説を行います。

【1. Retloff講師が解説!「VALORANTは、みんなで意思を合わせないと勝てない」】

Retloff講師「VALORANTって、どれだけ頭使って相手を動かせるかがカギだから。特にみんなは、まだまだ『立ち位置』と『タイミング』の部分で損してることが多いんだよね。
さっきのシーン覚えてる?ミッドを取れてたのにメインをプッシュされちゃってたやつ。あれ、もったいないのよ。自分たちが『ここを取ったら、相手はここを取り返しにくる』っていう逆算ができてないと、必ずどこかで穴を突かれちゃうんだよね。だから、まずは一つ。メインプッシュの警戒。これ、どんなにスキルが上手くても、マップの理解ができてないと意味ないからね。ミッド取れたら、『じゃあ次に来るのはメインだよな』っていう思考を全員が持っておくこと。これができているチームは強い。
それから、いまみたいに挟み込みの形を作る時も、『ただ挟めばいい』じゃないのよ。例えば、Aサイト挟むときは、ショート側のプレッシャー、メイン側のプッシュ、そしてミッド側のカットがちゃんと機能してるか。これが3つ揃って初めて“崩せる形”になる。
逆に、どれかが中途半端だと、リテイクで一気に取り返されるし、射線も通されるから結局、人数が有利でも落としやすくなるんだよね。

あと、プラントタイミング。これも大事だね。誰がスパイクを設置するのか、その間に誰がカバーするのか。『プラントしてるやつがいちばん無防備だから、ここをどう守るか』っていうのを考えてほしい。それから、守りの時の話をちょっとだけ深くするね。守りはね、ほんとにみんなミスりがちなのが『ラインを合わせる』ところ。たとえば、Aショートを強く守るって決めたら、ボトムをセットで抑えようっていう話、覚えてる?これがズレてると、クロスファイア(挟み撃ち)が成立しないんだよね。だから、敵のエントリーを止められなくなる。だから、自分の役割だけじゃなくて、『今どのラインをチームで抑えているか』を声で共有する。これができるだけで、だいぶ事故は減る。

それと、音の使い方も。特に少人数戦のとき。足音を鳴らすとき、鳴らさないときの使い分けをもっとシビアにやらないと、相手に位置バレして一気に詰められるからね!だから、残り人数が少ないときは、無駄に動かずに、視界を切りながらゆっくり動いて、情報を与えないこと。逆に相手の音をちゃんと拾って、『いま2人いるな』とか、『こっちが空いたな』とかをチームに伝えてほしい。
さっきの映像で、みんなに見てもらった『ユズのエントリー』。あれね、全員が『自分の役割を理解して動いている』っていう好例なのよ。突っ込む人がヘイトを買って、後ろがすぐに続けて、壊すべきスキルをちゃんと壊す人がいる。で、リテイク防止のためのアビリティを、タイミング見て順番に投げてる。これができると、相手は後手後手に回るから、勝手に崩れていくんだよね。だから、『自分が今、何の役割をしているのか』を常に頭に置いてほしい!『俺、ここでアビリティ使わなきゃ』『俺、リテイク止めるためにここを抑えるわ』ってね。VALORANTって、みんなで意思を合わせないと勝てないから。

あとは、今後のみんなの課題として、相手のアビリティ管理ね。『いまリコン使ったな、何秒後にまた来る』とか、『相手ケイオーのナイフあと何秒で来る』とか。これ、慣れてくると自然と『いまなら攻められる』『いまは詰められる』っていうチャンスがわかるようになるから!最初は難しいけど、試合終わった後にでもいいから『あのタイミングでスキル何秒残ってた?』って振り返る癖をつけて。

最後に、いちばん大事だから繰り返すけど、とにかく声掛けを止めないこと!ミッド取れたなら『ミッド取れたよ』、メイン取られたら『メインプッシュ来てる』、プラントのカバーに入ったら『カバーするよ』。VALORANTって『見えてること』を共有しないと、どれだけエイムが良くても負けるゲーム。自分で考えて動く、相手を読んで動く。これができると、本当に一気にレベルが上がるから」と、ポイントをわかりやすく解説します。

後半は、他校の選抜メンバーと、スクリム(練習試合)を行いました!

【2. 参加メンバーへ意気込みを聞きました!】

――選抜に応募しようと思った理由は?

内藤さん(写真左)「レベルの高い環境で練習ができることです。Retloff講師による通常授業もありますが、それよりも多く教えてもらえるんじゃないかな?と期待して参加しました」
倉田さん(写真右)「自分は、ちょうどイモータル(※ランクの区分の一つ)に上がったぐらいで、『落ちてもいいからとりあえずやってみよう』っていう、チャレンジ精神で応募しました。
結構、声を出してチームの雰囲気を作ることを評価されていた気がします。
自信を持ってやれていた部分でもあったので、よかったかなと思います。
やっぱり選抜チームだとイモータル1から最高ランクなので、質の高い練習ができると思います」

――通常授業と選抜チームの授業では、どういうところが違いますか?
内藤さん「途中から合流したので、今日の授業が初めてなんですけど(笑)、明らかにコールや話し合いの質とかが、普段のカスタムマッチよりも圧倒的にレベルが高くて、ついていくのがやっとって感じですね」

――目標・意気込みを教えてください。
内藤さん「いまのところ大々的な目標を掲げているわけではないです。この質問に『ランクを高くしたい』はなんか違う気がするし……」
倉田さん「自分の最終目標は、めっちゃ大きい大会に出ることなんです。それの一歩になれたらいいかなって。
授業で学んだことを活かしてランクも上げて、チームとかトライアウトを受けられるように練習していけたらと思っています。」

――Retloff講師からのアドバイスで印象に残っていることは?
内藤さん「自分たちがやっている動きの意味とか、相手がなぜそれをしているのかなど、アクションに対する意図を教えてもらえるのが、いちばん大きいです。仲間とどう連携するか、を学びたいですね。あとは、自分では気付けなかったポイントを教えてもらえるのが印象的です」
倉田さん「前にスクリムしたときのフィードバックを見て、自分でもRetloff講師の話を聞きながら『これがよかったかな』とか振り返りができて、わかりやすかったです。Retloff講師が解説してくれるおかげで、自分と照らし合わせることがしやすいのがすごくいいなと思っていて。
最初にフィードバックがあるおかげで、今日はエイム(※射撃の際に敵に照準を合わせること)が強かったのもありますけど、『こう動けたらいいな』っていう動きができたと思います」とコメント。

在学中から貴重なアドバイスをいただけるので、効率的にスキルを磨くことができます!

【PROFILE】
eスポーツアナリスト 兼 キャスター
選手時代には「SPECIAL FORCE 2」で国内公式大会を制覇し、日本代表のスナイパーとして活躍。現役引退後は、「VALORANT」にてFAV gamingのアナリストを務め、公式大会でBest4に輝くなどの実績を持つ。現在は「VALORANT」のVALORANT Challengers Japan公式キャスターとして「解説」を担当。選手、アナリストとしてのキャリアを活かした深い視点と分析が持ち味。
https://www.vantan-game.com/faculty/esports/

シェアする